買い物や所用をこなすために外出したので春探しに足を延ばしてみた。山は融雪が進み、淡い霞がかかっているように見える。
産直の店に立ち寄ってみると大小合わせて10個以上入っているフキノトウが1パック250円だった。鮮度も良さそうだし、自転車であちこち探し回る時間のことを考えれば購入した方が利口というものだ。しかし、野生のフキノトウを1個でも採取しようものなら途端にその存在が霞んでしまう気がするのだ。考えてみるとフリー素材でも良さそうな漫画のカットもやっぱり自分が手をかけたいと思うことに似ているだろうか。別の見方をすれば「たくさん食べられてラッキー」なのだが、せっかく地方に住んでいるのだから可能なら自分で採取したいという想いが強いのだろう。
自転車で走っているとあちこちで梅の花が咲いているのに出会えた。公園では紅梅も咲いていた。毎年のように撮影していると苦手意識というものを持ってしまう花もある。椿の花もそのひとつだが、梅の花も難しい。慎ましやかな姿と混み合った小枝のイメージが噛み合わない気がするからだろうか。他にもフクジュソウの花が満開だった。
撮影:2016/03/17 |
青空には淡い月が浮かんでいる。桜が蕾を膨らませ枝が月を迎えに行くかのようだ。散歩の人やカメラを持った人もチラホラ見かける。誰もいない冬枯れの広い芝生でゲートボールの練習をしている様子の人もいたようだ。
|
田畑の中を走っていると白くうつむくような表情をした花があちこちの庭に見られた。一部が川沿いの路肩に咲いていた。何の花だろうと不思議に思い帰ってから調べてみるとどうやらスノードロップという花に似ている。園芸植物なのだろうか。まだ花の少ない時期なので鮮やかな白が目に嬉しい。
坂道を上ったり下ったりして春の野山の景色を眺めつつ過ごしていると、ふいにアイディアが降りて来た。
「あれ?なんでこんなことに気がつかなかったんだ?」
アイディアが降りてくることを期待して出かけてもダメなんだろう。
ふらっとなんとなく…それが大切なのかもしれないと思う。
結局、野生のフキノトウは採れなかった。でも、もしかしたらフキノトウに勝るとも劣らない何かを手に入れて来たのかもしれない。
何気なく鏡を見たらいくらか日焼けしたようだ。
◇腕立て伏せ
1回目:70回
2回目:110回
0 件のコメント:
コメントを投稿