作品を制作する上で、何を大切にするのかという点はとても難しい。
人によっては思うままに表現した結果が他を寄せ付けないオリジナリティを持っている場合もあるだろう。
…オリジナリティ。
おそらく何者にも影響されなかった唯一無二の個性なんて存在しないだろう。何かと何かの組み合わせ。そのブレンドの結果、オリジナリティとして新しい価値観に繋がるかどうかなのだろうと思う。
ストーリーを構想している時、これまで影響を受けて来たイメージが頭から離れなくて困ってしまうことがある。どうしてもそのシーンを再現したい。もちろん、真似るつもりもないし真似るほどの力量もない。出力された作品は別物になっているはずである。しかし、この結果は2つの意味で的を外している。ひとつは既にあるイメージをなぞっていること。もうひとつはイメージを再現出来ていないこと。作品としての独自性はあっても狙いが外れていればまがい物の作品ではないのか。キャラクターや背景画などを真似ていなくとも雰囲気を二次創作しているに過ぎない。それでいいのか?
そんなことを考えながら、1ページ、また1ページと描いて行く。迷い、悩みながら描くからか無難でありふれた作品になってしまっている気がする。次のページこそは新しい何かを形にしたいと思いつつ結局は枠からはみ出さないように右往左往しているだけではないのか。初めて自転車に乗ったかのようだ。
今回の作品は結末を決めている。既に12ページになっているが、本来は1ページのショートストーリーのつもりだった。しかし、それが予定に反して長くなりつつある。ほんの小さなアイディアにこれまで考えていた構想を繋げたからである。それは10代の頃に考えていた素案にその後の経験を加味し今回のアイディアを結合した。ただし、それは骨格に過ぎない。肉付けをしながら物語を構成して行く必要があるのだ。
近所を自転車で走りながら、ショッピングモールを歩きながら物語の展開にあれこれ想いを巡らせる。少し設定を変えると道筋や枝葉に変化が生じる。ある意味ではプログラムを組む感覚に似ているのかもしれない。完成させてから公開する手法ではないため、意識が届かない所に気がつかないままでいることもある。
焦りは禁物なのだ。
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