2017年9月19日火曜日

対策

 晴れて気温も上がった。所用のため自転車にて外出。

 見えているのに見えないもの。頑固だったり一途だったりすると大切なことを見落としがちではないだろうか。誰かが適切な助言をしてくれているのに聞く耳を持てないこともある。「これしかない」と思ったときは要注意だろうか。そんなことの繰り返しだ。

撮影:2009/09/20
自転車で走りながら作画のことをぼんやり考えていた。集中から解放されるときには見えないことに気がつくことがある。

 下絵から描き始めるとつい描き込みすぎてしまう。そこから本描きしようとしてもイメージが狂ってしまう。だからと言って下絵なしで描くほどの技術がないのでいきなり本描きに入れない。それはアナログの時も同様で鉛筆で描き込みすぎるのでペン入れして消しゴムをかけると全く違った雰囲気になってしまうのだ。
 よく考えてみるとデジタルならペン入れしても修正することが可能だ。ならばスケッチ用のフィギアのように骨格だけ下絵にしてそこからペン入れすればいいわけだ。
 ずっと続けてきた手法を急に変更できるわけもない。少しずつ慣らしていく必要があるだろう。そんなことを考えながら描いていたらペンタブの上に乗せていた厚手の紙マットが磨耗して凹みが出来始めた。紙の繊維が毛羽立ち始め綿状になる。

 何か対策しなくてはならないと思いながら電機店に立ち寄ってみた。以前にも代用のためにマウスパッドを検討したことがあった気がする。それでマウスパッドコーナーに行ってまた悩んでいると珍しく女性の店員さんに声をかけられた。いつもなら迷っていることがあって店員さんに声をかけても相談にならないような返事しかもらえないのでちょっと意外だった。
「めんどくさいこと言いますが、いいですか?」と念を押してみると「あ、研修中なので…」と初々しいので楽しくなってペンタブの話を始めると一生懸命メモを取り始めた。
「…で、マウスパットが使えるかどうか悩んでるんです。」と言うと今度は一緒に使えそうなマウスパッドの質感を検討してくれた。必要な知識はインターネットである程度得られる時代だ。昔ながらの人と人とのやり取りができる店は少なくなった気がする。初心を忘れないで欲しいと思った。

 ホームセンターに立ち寄ると窓際で外に出られなくなっている赤とんぼがいた。その数は50匹くらいはいただろう。羽がボロボロになっていてもまだ生きようとしている。まさか売り物というわけではないだろうと思い手に乗せて外へ20匹近くは解放しただろうか。キリがないのでサービスカウンターで話してみると若干うんざりした顔で「すみません。もう3回くらい処分してるんですけど…」と言う返事。大変だなぁとは思いつつ「処分」という言葉が引っかかった。虫が苦手な人なのかもしれない。
 店内を歩いてみると下敷きのコーナーで「硬筆書写ソフト下じき」という商品を見つけた。「そうそうこれこれ。こういうのを探してたんだよ!」と嬉しくて仕方ない。価格も手頃だ。念のため、もう一つ検討していたカッティングマットのコーナーを確認すると適当なサイズがなく価格も高かった。
 以前は同じ店でテーブルマットをカットしてもらっている。長く探し続けてきたからこその出会いだろうか。帰宅して試用してみると以前購入したテーブルマットより薄くて若干滑りがいい。そして直接ペンタブに描くより微妙な弾力がある。
 もしかしたら赤とんぼの恩返しだろうか。全部救ってあげられなかったのが心残りだ。


プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):60回
背筋運動:20回
腕立て伏せ
1回目:110回
2回目:115回

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