2016年11月11日金曜日

悠久

  雨。気温は低いものの放射冷却は免れた模様。

 雨となれば、自転車での外出が選択肢から外れるので制作に集中できるということになる。この雨で落葉も進むことだろう。

 朝の食事の準備をしていて思った。コンロのグリルでパンを焼いている時間は長いようでほんのわずかな時間だ…と。たったそれだけの時間を待てないがため他のことをしているとにパンは焦げて炭化する。そして早すぎれば芳ばしさが足りなくなる。
 おそらく日々はそういうことの積み重ねで成立していくのだ。
 人類は食べずに活動することができない。パンに限らず食は活動のエルネギーであり、町や社会は食によって成立していると言えるかもしれない。

撮影:2010/11/12

 食事をしながらアイディアを展開してみる。

 詩を添えたイラストとして構成しても良いかもしれない。漫画としてコマ割りしたほうがいいだろうか、そんなことを考えなから構成を練る。今回は文字の発想が先なので文章を考えてみた。最初は「宇宙の時の流れに比べれば~」としていたのだが、「宇宙」ではなく「悠久」に変更。物理的なイメージから文学的なイメージになるのではないかという意図だ。それから上の句と下の句の関係性を意図して人生の時間に想いを馳せる構成。宇宙で流れている時間とパンが焼ける時間を対比して人生の長さを考えるという趣向。発想した時は悪くないアイディアだと思ったがどうだろう。
 
 それから机に向かって作画に入った。

 キャラクターを描いてからパンを描こうとして迷いが生まれる。描き慣れたキャラクターはそれほど難なく描けるのに食パンの単純な形に戸惑いが生じたのだ。そのまま四角い板のように描いてしまえば、パンではなく本にも見える。食パンらしく描くなら一旦は少し丸みを帯びていた方が良いだろう。漫画特有のデフォルメも正確さより「らしさ」を強調した結果だろう。アニメでもCGが使われることが珍しくない時代だが、らしさを忘れてしまうと魅力まで失われてしまう気がする。
 焼きあがったパンにトースターを描き加えようかと考えて描きかけたが、ついでに皿とかお茶とか描き足したくなったのでシンプルな構成にすべく見送ることにした。
 作画した後はデジタル彩色して仕上げだ。現在、レイアウト用のアプリを試用しているので使い勝手の確認の意図もある。正直なところ大変に効率が良い。問題は解像度だろうか。現在は無料で利用できているが、本格的に使うということになると安からぬ支払いがある。優良アプリだと思うので有料でも仕方ないとは思う。ただ、買取ではなく月間利用や年間利用などの契約形態なので使えば使うほど手放せなくなるだろう。使用したことによって売り上げが約束されているわけではない限り安易に契約することは難しい。

 かくして、現在可能な限りの手を尽くして1カット完成。
 それなりに手間はかかっていてもこれまでより効率は良くなっているのでスピードアップはできている気がする。何よりアイディアの鮮度が落ちないうちに仕上げにたどり着けるのがありがたい。



プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):30回
背筋運動:10回
腕立て伏せ
1回目:105回
2回目:108回

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