2016年8月2日火曜日

識層

 曇り空。湿度が高く蒸し暑い。

 音と音を重ね合わせ美しく響く関係性を和音という。コード名がAからGと設定され、それに加えてメジャーやマイナーなど明るく聴こえる響きや重く聴こえる響きなど様々な組み合わせがある。アコースティックギターをやっていたことがあるので少しは解るつもりでいても実際に弾いたことがあるのは本当にごく一部。それで充分だと思っていた。

 絵画で言えば、色の三原色(減法混色:イエロー・マゼンタ・シアン)とブラックがあれば、概ね全ての色を表現できるとされている。最近はデジタル彩色の光の三原色(加法混色:レッド・グリーン・ブルー)を意識する機会が増えたとはいえ、基本になる七色を覚えておけば事足りることになる。その七色には相性が良いと言われる関係性や反発しやすい関係性があり、組み合わせることによって意図を伝えたり表現したりすることを可能にしている。

 いずれにしても美しく響きあう関係を追求するための指標にすることができる。


撮影:2010/08/03

 しかし、表現は自由であり可能性は無限大である。
 いわゆる不協和音は美しく聞こえないからダメということではないだろう。むしろさらに掘り下げて関係性を追求することも可能なのかもしれない。

 例えば、コードに沿ったある旋律と別のコードに沿った旋律を重ね合わせたとする。一見したところ美しく響かない二つの旋律が層になって奥行きを醸し出すことが可能なのかもしれない。
 それはおそらく音楽に限らない。色の関係性においても一つのバランスのとれた関係性を別のバランスを持った色の関係性と重ね合わせた時、奥行きとなって空間を表現することが可能なのではないか。

 もしかするとその重ね合わせにも相性があるのかもしれない。そのためには高度で緻密な計算が必要であるように思う。

 最近、色の基準をグレーに置いている。グレーは三原色を均等に混色することでできる。言うなれば、美しく濁った色だ。この方法だと色と色の関係性が破綻しにくいような気がしている。もし重ね合わせの手法を適用するとすれはどんな表現になるだろう。

 降り出しそうな空を窓から眺めつつ外出しようか迷っていたら案の定雨が降り始めた。
 外出は中止。

 机に向かって作画の練習をしていたら夕方近くなってペン入れの感覚を掴みかけたような気がする。湯気のように頼りない感覚なので取り逃がしてしまったかもしれない。少なくてもペン入れが面白いと感じられるようになりたい。


腕立て伏せ
1回目:90回
2回目:105回
腹筋運動(Vシット):25回
背筋運動:10回

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