2016年2月23日火曜日

腐朽


 昨夜、早めに就寝しようと床に就いたにも関わらず、なかなか寝付けなかった。その割にいつもより早く目が覚めてしまったせいか、何やらボンヤリ、眠気ズッシリな日だった。一応机に向かったものの描いている絵も何だか冴えない。まるでボク自身が朽ちていくようではないか。

撮影:2011/02/23

 食後に少し眠ったら楽になったようだ。調子が出ないながらもペン入れしてみる。鉛筆でザクザク描いたらペン入れは伝統工芸の職人の心持ちを想像しつつ慎重に描いてみる。
「うん。悪くない。」
 線に勢いはないかもしれないが、失敗も少ないのかもしれない。微かな手応えを感じた。今回は主線と若干の汚しのみでベタや中間トーンでの彩色をせずにスキャニングしても良さそうな1カットをピックアップして彩色工程へ移る。
 人物のカットは彩色のためのレイヤーや主線のレイヤーなどに分割。背景は以前描いてあったカットをボカシ処理して写真のようにレベル補正してみる。こんなところで写真の加工の知識が活かせるのだ。
 イラレに配置していたらキャラの髪型が以前描いたカットと随分違っていた。
「…また描き直しか。」
 若干の脱力感を味わった。そもそも髪型が納得いかないまま描き続けていたせいだ。キャラ練りが足りないとこういうことになる。


 夕方になって買い物に出た。自転車のペダルを踏み込みながらボクという存在が老朽化して思うように動けなくなっていく日を想った。父は早く亡くなったが、元気だった祖母や父祖を思う。ボクはいつまでも長く元気でいられるだろうか。叶うなら疎まれることなく愛される存在でありたい。

 そしていつかできることなら…この身が朽ちて果てようとも朽ちることなく愛されるような不朽の作品を遺したいのだ。

 腕立て伏せ:105回

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