2016年1月24日日曜日

構造


 今日は満月のせいかソワソワ落ちつかない感じだった。
 西の方は寒波襲来の影響で大雪になっている地域もあるらしい。ここ数年はこのパターンが多いような気がする。雪国であるはずの当地には青空が広がっていた。つかの間の晴天かも知れないので買い物の予定を一日繰り上げて外出した。この数日と夜の間に降り積もった雪に陽射しが反射して目を開けていられなくなるのでサングラスを着用し、除雪された道をウォーキングシューズで歩く。長靴と違って靴擦れの心配は少ない。ただ、所によって路面が凍結しているので油断は出来なかった。
 ヨタヨタしながら歩いていると跨線橋の下に差し掛かった。跨線橋は車道が線路を跨いでいる構造になっているのだが、その跨線橋の下には道路も通っている。その道を歩きながらふと見上げると跨線橋の裏側には耐震対策の構造が見て取れた。川を渡る道路の橋桁にも耐震対策が施されているわけだが、最近この耐震構造の不備が取り沙汰され問題になっている。跨線橋の耐震構造は実にシンプルだった。橋桁になる擁壁面と90°相対する道路面を支持するためにU字型に曲げた異形鉄筋を組み合わせて毛糸の編み物のように繋ぎ合わせているのだ。これなら多少の揺れに対する遊びがあり万一の落下も防げそうだ。ただ、コンクリート構造物とは違い剥き出しの異形鉄筋なので強度計算はどうなっているのか不思議に思った。
 天候がいいと普段歩いたことない道も歩いてみたくなる。思いがけず住宅地の中に知らない喫茶室的な建物を見つけた。他に人気もなく入るには勇気が必要な気もする佇まい。オシャレで大きくていつかこんなアトリエで仕事したいと思ってしまった。明るい未来をイメージするために一役買ってくれくれそうだ。
 衣料品店に立ち寄ると冬物が安売りになっていた。靴下を買い求めたりしてまた歩く。

 
 車道は雪融けも手伝って自転車でも走れそうだった。
 いつものようにスーパーを2軒ほどハシゴして帰宅する頃には西の空を雲が覆い始めていた。また雪になるのだろう。予定通り2時間ほどの行程だったが、自宅で少し落ちつこうとすると久しぶりの腰痛に気がついた。凍結した路面を歩いたせいだろうか。しばらくぶりの感覚だ。ボクの腰の耐震構造はどうなっているのだろう。

 思いの外疲れてしまったようだ。夕方になって何とか机に向かったが集中力が維持出来なかった。夜になって熱めの風呂に入ったら腰痛がいくらか楽になったようだ。熱めの風呂って何℃あるのだろう。計ったことがない。温泉に行っても熱めの方が好みのような気がする。そういえば、しばらく温泉に行ってない…と取り留めのないことを考えながら夜は更けて行く。


 腕立て伏せ:105回

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