ペン入れの調子が良い時、描くというより彫っているような気がする。彫刻刀で造形しているような感覚である。もしかすると描くということそのものを誤解していただろうか。
デジタル機器が急速に普及しクリアな原稿を完成させるための便利なツールも次々に登場している。パソコンでは美しいベジェ曲線を描画することも可能になった。実際に使ったことはないが、ペンもまたデザイル化が進んでかなりの高機能になったと聞いている。カリグラフィに見るような線のコントロールもデジタルで再現出来るようになった。
ただ、実際にインクをつけたペン先をコントロールする感覚とは別物ではないだろうか。
紙質に合わせて力を強弱させ、時にはペン先を回転させつつ線の太さをコントロールすること。それはデジタルに不要ではないだろうか。便利で快適であることがデジタル化の使命の一つとも言えるだろう。技術の習得が煩わしくまどろっこしいものであり長い時間と修練を必要とするならデドタルで可能な限り省略できた方が良い。
そこにアナログで得られる精神的な感覚があるとしてもだ。
撮影:2010/08/04 |
今はその手間がかかるアナログの修練を積んでいる。ペン先は横滑りしたり紙の繊維に引っかかったりとなかなか思うようにいかない。しかし、そんな風に描画された線の中に味わいや親しみのような感覚が見え隠れしている。先人の残した彫刻や陶芸に見出すような手の跡とも言うべき軌跡である。まだ稚拙ではあるけれど、その延長線上に作品があるとするなら…と想いを馳せることで明日の光を見出すことができるような気がしている。
買い物のために外出。
あちこちで蟬時雨。自転車で走りながら考えを巡らせた。
腕立て伏せ
1回目:100回
2回目:105回
腹筋運動(Vシット):25回
背筋運動:10回
0 件のコメント:
コメントを投稿