2016年4月27日水曜日

苦楽

 今日も晴れ。湿度が低いのか午前中は体感的に少し肌寒い印象だった。
 昨日1ページアップしたこともあり一旦頭をリセットしたいと思っていた。
 とりあえず脳内にあった次の展開をプロット。あれこれ考えていたことも実際に紙の上に落とすとイメージ通りというわけにはいかない。漫画に取り組んできて準備が大切なことを改めて考えることが多くなっているので、たとえ短い内容でも充分な準備をしたいものだ。

撮影:2012/04/28
 昼頃になって、昨日行こうと思って中止した書店へ出かけてみた。
 途中、通りかかった花屋が気になって入ってみた。ネットで見かけたイヌハッカというハーブが気になっていたのだ。虫除けの効果が期待できる他、マタタビのように猫が好むらしい。さらには料理にも使えるということで興味を持ったのだ。ごくたまにしか入ったことのない店なので顔馴染みでもない。様々な観葉植物やハーブ類の鉢植えが並んでいた。ウロウロと店内を見て歩いてもそれらしい植物は見当たらなかった。そこで店員さんに声をかけてみると「和ハッカのことじゃないの?和ハッカならそこらに出てるし観葉にはならないよ。植物で虫除けなんて出来っこないし猫が欲しいならあげるよ?」
 もう…お話にならないのでお礼を言って店を出た。わからないことはわからないでいいのだ。詳しいことわかったら教えて欲しいという人ならむしろ信頼するだろう。何か失礼なことを言ったのだろうかと考えてながら書店へ向かった。
 書店に行ったからと言って特に見たいものがあるわけでもないということに行ってから気がつくのは毎度のこと。いつも通りのコースを回って隣のCDショップへ立ち寄る。CDショップと言っても1/3程度はゲーム関係だろうか。他にもカードゲームコーナーもあるのでCDが置いてあるスペースはそんなに広くない。好きなミュージシャンの新しいベストアルバムがあったので手に取ってみたが、購買衝動には繋がらない。以前だったらどうしても手に入れたいと思っていたものも「まぁいいか。」となることが多い。この「まぁいいか。」が世界観を小さくしていなければいいのだが…。
 それから産直の店をハシゴしてドラッグストアでパンと飲み物を買った。近所の公園で食べようとしたらアメリカハナミズキが満開になっていて春の陽射しがまぶしい。その時になってカメラを忘れていることに気がついた。

 漫画家が苦しむことが面白い作品につながるという言葉が心に刺さっていた。言われてみればその通りなのだ。生みの苦しみがなくては作家自身の達成感も小さいだろう。苦しいことを楽しめるようになることが必要なのだ。好きなことを仕事にするということは楽をすることではない。好きでなければ耐えられないような理不尽なことや苦悶するようなことが待ち受けているのだ。
 そんなことを考えつつ、ホームセンターやスーパーを回ってショッピングモールへ。
 苦しみながら制作することについて考えつつ店内を歩く。自分の中に2人の人格を形成し、一方がもう一方を叱咤激励するイメージだ。自分自身の中でのことなのでイジメもパワハラもない。都会で生活していた時はそう言う感覚を時に応じて切り換えていたような気がする。田舎町暮らしをするようになってバラバラだった人格が統一された気がしていた。
 面白い作品を描きたければ、もっと苦しまなくてはならない。
 そんなことを考えていたせいかショッピングモールでは少しばかり気合が入っていたような気がする。いつものコースを歩くのもペースが早い。
 携帯ショップでスマホを見ていたら店員さんに声をかけられた。そこで立ち話になったのだが、スマホを検討する上で経済的なことはもちろんのこと、インターネット環境やパソコン環境を検討する必要もあって簡単にはいかないのだという話をした。移動してきたばかりだという彼は落ち着いて当たりも柔らかく解説してくれた。押し売りするわけでもないしわからないことがあれば「その辺りについては明るくないので…」と正直だった。こういう店員さんがあちこちのショップを転々と移動させられてどこに行き着くのだろう。花屋である必要もないが、自分の店を持って思う存分勉強したらしても良いお店になるのではないかと思えてしまった。
 組織は優秀な人材を採用してどんな役割を任せるかは裁量次第なのだ。
 帰宅して改めてイヌハッカについて調べてみる。和ハッカとはニホンハッカのことを言うのであれば、やはりイヌハッカとは別物だった。イヌハッカは別名キャットニップと言うらしい。さらに調べると苗のネット販売もしている様子。送料が高いので試しに育てるなら種で取り寄せたほうがいいのだろう。
 ネットで調べられる情報を花屋で聞いたのは間違いだったのかもしれないと思う。けれど、その植物が店頭で販売されているかどうかは尋ねてみないとわからないし、ネットだけで完結してしまうとコミュニケーションのきっかけにもならない。

 ニホンハッカもイヌハッカもシソ科らしい。
 そういえば、そろそろシソの鉢植えもひとつあると便利な季節だ。


腕立て伏せ
1回目:103回
2回目:108回

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