2016年4月4日月曜日

稜線


 頂上ではない。頂上であろうはずがない。
 これからも苦しみは続くであろうし、向上心を忘れてはいけない。
 けれど、肩で息をしながら吹き出る汗すら流れるままに山を登りつつ突然稜線に出たような清々しさすら感じる。幸福感は甘く瑞々しい。

 noteを始めてもうすぐ2年。すぐに漫画を描き始めたわけではない。試行錯誤の末に漫画と向き合うようになった。子供の頃、夢中でラクガキした感覚を少し思い出した。そして憧れた「線」に手が届いている気がする。
 憧れた線とは、文字通り「線」だ。昔は曲線も手描きだった。その美しさは線の太さや長さとのバランスによって成り立っていた。今ではデジタルソフトのペジェ曲線を使って美しい線を描けるようになったが、手描きと同様の線を描くのは容易なことではない。

撮影:2013/04/04

 今日予定していた制作に向かって見ると早速暗雲が立ち込めた。

 新しいカットを追加しようと机に向かうとペン入れの際にインクと間違って薄墨を使ってしまうという失態をやらかした。ふと気がつくとペン入れの線が滲んでいたのだ。インクは使っているうちに蒸発して濃度が高まるが、薄墨は濃度が低い。筆で紙面を傷つけないような使い方をしないでペンで紙面に傷をつけるような使い方をすると滲んでしまうのだ。いい感じの下絵だったのに滲み始めてしまったので焦りつつ乾かしてみると修正で何とか対応出来そうなのでホッとしつつスキャニングした。
 レイアウト作業移るといくらか客観視できるようになる。追加してカットは悪くない。ただ全体に面白味が足りない。その原因が何なのか掴めないまま夕方になってしまった。明日は良いアイディアが浮かぶだろうか。

 自由自在に描けるようになるにはまだ修行が足りない。
 だからまだ厳しい登山は続くのだ。


 腕立て伏せ
 1回目:100回
 2回目:108回

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