2017年11月4日土曜日

着地

 曇り時々雨。寒さは少し治まっているようす。

 数日間、漫画の制作から離れてしまった気がする。それが功を奏する場合もあるとは言え、実務が止まってしまうのは好ましくない。色々と新たな閃きもありつつ、まずは目の前のページに取り組んでいくことが必要だ。

 今回はそのまま仕上げようと思っていた下絵のある状態なので加筆修正しながら描き進める。個々に進めていたカットをページの雰囲気に合わせていく必要もある。

 《渡る季節》撮影:2011/11/05

 漫画の描き方を具体的に教わったわけではなくただ描きたい一心で試行錯誤してきた。基礎になっているのは子供の頃に好きだった漫画はもちろんのこと、図書館で借りて読んだショートショートや落語にもあるような気がする。作品としてどう成立させるかは作家の考え方によるわけだが、個人的にはショートショートや落語のようなオチがあるべきだと思っている。起承転結が明瞭な作品には美しささえ感じることがある。

 そんなことを言いつつも自分の作品には明確なオチのいうものがないかもしれない。それでも落とし所は意識しているつもりだ。きちんと話が終わっていなくとも余韻が残れば成功という場合もある。落とし所のアイディアが決まれば作品の方向性はほぼ決まったと言っていいくらいではないだろうか。序章から丁寧に話を描き進めても落とし所が弱いと途中で煮詰まってしまう気がする。



 これまで描きかけている作品も同じ道を辿って描けなくなったのではないだろうか。もちろん描き上げるためには画力や構成などの技術が必要になるわけではあるが、画力や技術があっても物語が描けなければ文字通り話にならないのである。

 その点、現在描いている作品には目標としている着地点がある。その着地点に向けてどんな筋道を描くかということが焦点となるはずだ。

 ネーム代わりになる下絵について考えていたらどうにも詰め込みすぎのような気がする。言ってみればアイディアを描き留めただけなので描きたいカットやシーンだけが羅列しているようだ。作品にするためには希釈するなり引伸ばすなりしないと濃すぎて伝わらないかもしれない。そんなことを考えながら少しゆとりを持った画面構成にしようと心がける。
 しかし、引き伸ばせば当然ながら着地点は遠くなるのだ。


プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):60回
背筋運動:20回
腕立て伏せ
1回目:105回
2回目:121回

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