2015年12月29日火曜日

白旗人生

 完敗である。朝からすごい作品を読んでしまい敗北感に打ちひしがれた。競争がキライなのは勝てないことが解っているからだ。
 カメはどうしてウサギと走る勝負なんかしたんだ?泳ぎで勝負すればいいじゃないか。相手の土俵で勝負することに何の意味があるんだろう。



 言うまでもなく「ウサギとカメ」は寓話である。諦めずに頑張れば、思いもよらない勝利が待っていると大切なメッセージがあることを忘れてはならない。ただ、一方でこの競争心理と不断の努力を利用している場面にしばしば遭遇する。勝っても負けても恨みっこなして全体がお祭りのように楽しめる素晴らしいものもあれば、受験戦争のようにプライドを打ち砕き人生を左右しかねない残酷なものもある。競争に乗じて参加料や講習料などを徴収することを目的にしている場合もある。ウサギとカメの他に登場人物がいるのだ。競争そのものが良くないというより参加すべきか慎重に検討すべきということだろう。そして、勝利することはゴールではなく新しい始まりになることも覚えておくべきだろう。 

 実力があれば無闇に競う必要もない。才能に酔わなければ道を外れることもない。それでも人は何故か競いたがる。ボク自身も競争に身を投じたり、優劣を判断して生きている。負けを認めることは相手の尊敬にも通じるからボクは尊敬する人が多いのではないだろうか。言ってみれば、ボクは誰かを尊敬した瞬間に敗北を認めることになる。負けてばかりの白旗人生だ。もうイヤだ。負けたくない。たぶん心の底ではずっとそう思っている。そんな負けず嫌いなのに子供の頃から勝って嬉しかったと言う成功体験の記憶があまりない。何かも間違いでそんな立場になると嫌がらせをされたり無用な責任を押しつけられたりという不愉快な記憶ばかりが残っている。負け続けるのは勝ちたがらないボク自身にも問題があるのだろう。
 白旗人生も悪いことばかりじゃない。それだけ学ぶことも多いということだ。周りは先生ばかりということになる。
 わかっている。だからボクはボクの道を探して歩くしかないのだ。

***

年末年始になるので午後からコピー用紙を仕入れに出かけた。田んぼの向こうを雪雲が移動して行く。冬将軍の先発隊か。山は雪化粧。自転車で走れるのはあとどれくらいだろう。米も買っておきたい所だけど、年内はなんとか持ちそうだから年明けで間に合うだろう。
 帰宅して空腹だったので簡単にお好み焼きを作った食べた。
 夕方になってやっと机に向かったが、調子が良い日の翌日は描くのが少しコワい。案の定、3枚の下絵のうち1枚をダメにした。ペン入れしてからデッサンが狂っていることに気がついたのだ。1枚ペン入れして1枚は下絵のままスキャニング。彩色してイラレで配置。昨日の構成とは別物になってしまった。
 毎度のことだが、ファッションには疎いのでヒロインのファッションで悩んだ。

 腕立て伏せ:110回



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