2015年12月30日水曜日

捻れ

 いつものようにまず腕立て伏せをこなし、机に向かってコンディションの確認。悪くないようだが、一度イメージを取り逃がすと負のループに迷いこみそうになる。無闇に深追いしないように注意しつつ維持したい感覚を確かめるように描く。歳をまたいでもこの感覚を見失わないようにしなくてはならない。2016年は2015年に培ったものをさらに育てるのだ。

 鉛筆の下絵が調子良くてもペン入れが上手く行かない場合も多々ある。現在はGペンとスプーンペンと丸ペンと筆と竹串を使い分けている。薄墨で着色してデジタルで彩色している。濃淡で分版する方法も試していたが、今日のように濃淡をそのまま使った方が良さそうだ。


 お雑煮用の大根があれば、年内の買い物は終了と思って自転車を出した。山に雪。風は冷たく冬の匂いがする。近所のスーパーにも大根は並んでいるが、この時期は県外産のものが主流である。県外生活が長かったせいか、出来ることなら野菜や果物は県内産が食べたい。何故なら県外生活でさえ選んで購入していたのだ。幸いにして県内産のものは価格も安く鮮度も高い気がする。おかしなもので県外産のものはピカピカで形もよくメインの売り場に並べられているが、県内産のものは不揃いだったり形が良くなかったりするものが産直コーナーに山積みになっているのだ。産直の店は不揃いや形が良くないとしても「鮮度」がポイントではないだろうか。ところが、スーパーの産直コーナーはともすればB級品売り場に見える。地元のものにもっと誇りを持った方が良いのではないだろうかとしばしば思う。もっとも、A級品は県外に出荷されて県内に残らないということかも知れない。
 一軒目のスーパーに県産品の大根があった。触ってみると若干柔らかい。天日干しにして保存を考慮してあるとか?残念ながら知識が足りなくて単に鮮度が落ちているのか判断が出来ない。県外産は大きく白さも際立ってパリっとしている印象。つい、県外産でもいいかなと思ったりする。しかし、県外産を買うなら最寄りのスーパーの方が安いはず、わざわざ遠いスーパーで高い県外産を買う必要もないのだ。
 二軒目は本命の産直の店…のはずだったが、店頭に並べられた県産品の大根は立派すぎた。1本100円を目安にしていたが、予算より高い。買ってもいいが、残って無駄にしてしまうのがもったいない。どういうわけか店内では県外産が並べられている。産直であれば問題ないわけかも知れないが、意気消沈してしまった。生産者らしい方が声を上げてカブを勧めていた。漬け物にはいいかも知れないと思いつつ目的は飽くまでも大根なので店を出た。
 今日はリサイクルボックスにスチール缶を入れることも目的にしていた。ところがスチール缶のリサイクルボックスを設置してある店を記憶違いしていたらしい。仕方なく予定になかったスーパーに立ち寄った。ついでに大根も確認したが、残念ながら県外産しかなかった。一軒目のスーパーに戻れば…あるいは二軒目に戻れば…とも思った。後戻りが嫌いなのは人生に似ていると思ったりもする。これから先に希望を求めてしまうのだ。
 そして四軒目。一軒目と同じ系列店である。触ってみるとやっぱり少し柔らかい気がするが、既に一軒目で経験済みなので納得感がある。そしてここでやっと希望に近いサイズの大根に出会った気がした。一本毎に価格が違い100〜140円くらいの開きがある。100円の大根を選ぶと見事にねじ曲がっていた。まるでボクの根性みたいじゃないか。益々気に入って購入した。

 何かを求めてそれを追求することは無駄も多いし、結果オーライとも限らない。キノコ採りや山菜採りに似ているかもしれない。それがスキだしそうせずにいられないのだ。

 最終的に立ち寄った最寄りのスーパーはそれなりに混んでいた。目的は達成しているので夕飯のことを考えながらいつものレジに並ぶと自動清算のレジが突然トラブった。あろうことかおつりが少なくなるように暗算して出した端数のある支払いが仇となって「え?おつりいくらだっけ?」となってしまった。肝心の計算はレジに任せてしまっていたのだ。どうやら硬貨の通り道にたまたまゴミが引っかかっただけのようだ。顔なじみの店員さんなのだが思いがけないことでお互いに笑ってしまう。賢いふりして端数のある支払いをすると思いがけないトラブルに対応出来ないことが解った(笑)


腕立て伏せ:110回

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