2017年4月28日金曜日

針桐

 快晴。気温はさほど高くない。やや風があった。
 過去の写真を見る限り、そして近所の産直の様子を見る限り、そろそろ山菜の旬の時期である。天候も落ち着いているようなので外出することにした。


撮影::2011/04/29

 やや肌寒いような気もするが、自転車なのですぐに身体が温まるだろうとペダルを踏み込む。冬の間に出番が少なかったせいか油が切れたように軋んだ音がする。少し心配になりつつ様子を見ながら走ることにする。
 桜の季節は過ぎ、桃の花が咲いている様子。初めて「もも」という名前を思いついた人は何を思って「もも」と発音したのだろうなどと取り留めのないことに思いを廻らせつつ走った。これから花の季節も本格化してリンゴとかサクランボなどの花も咲く。様々な花の季節は文字通り百花繚乱である。
 そして、この季節は環水平アークが出現しやすい時期でもあるはずだ。環水平アークは地平線(あるいは水平線)に対して平行に出現する虹色の光の帯である。雨上がりに太陽が低い位置の時に出現しやすい虹と違って晴天時に太陽が高い位置にある時に出現する。初めて見た時には同時に幻日環が出現した。幻日環は巨大な天使の輪とでも言うような白い輪が天頂部に出現するのだ。天変地異か異世界への扉が開いたのではないかと思うほど荘厳で壮大で神秘的な光景だった。調べてみると環水平アークも幻日環も気象現象として解説されていたので安心したようながっかりしたような不思議な気持ちになった。
 そんなわけでこの季節は空の様子も気になる。全国各地で観測されるとはいえ、年に一度観測できるかできないかという貴重な気象現象なのだ。

 風はあっても幸い追い風だったようで自転車は快適に走る。時々自転車を止めては写真撮影。毎度同じようなところで撮っていても季節が変われば風景の表情が違う。  順調に目的地に着くと旬には数日早かったようだ。それでもいくつもの山菜が出迎えてくれた。
 コゴミ、木の芽(アケビ)、ウコギ、ハリギリ、ヨモギ。今夜の天ぷらパーティー決定である。考えてみると子供の頃に父に教わったのはコゴミと木の芽くらいなものだ。タラノメは知っていたが、葉の広がったものを天ぷらにして食べたことしかなかったように思う。後は移住してきてから少しずつ憶えたのだ。中でもハリギリは山菜の女王という異名を持つほどの美味である。店頭にであまり見かけないのは何故だろう。タラノメの力強い印象に対してハリギリは柔らかい印象。もちろん風味も違う。これだけの山菜を楽しめるのだから季節の贅沢と言えるかもしれない。

 帰宅する前に知人を訪ねて情報交換などをするのも定番コースになりつつある。
 山菜の話をしていたらナンマイが美味しいという話になった。聞いたことはあっても食べた記憶がない。正式名称をミツバウツギというらしい。「今度一緒に採りに行くか?」という話になった。ありがたいと思いつつ自転車なので片道20km走って集合するだけでも一苦労だ。
 産直の店に立ち寄ってタラノメとコシアブラを購入して帰宅。


プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):50回
背筋運動:10回
腕立て伏せ
1回目:112回
2回目:115回

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