2017年4月5日水曜日

春閑

 晴れ。天候は安定している模様なので思い切って遠征。時間の都合で最短のコースを走って往復38km弱の自転車走行である。寄り道をすると50kmくらいになるはずなので今日は控えめといえば控えめかもしれない。それでも冬の運動不足明けなのでちょうどいいだろう。

撮影:2010/04/06

 晴れてはいても陽射しは比較的柔らかく風も穏やか。路肩には既に摘み取られたフキノトウが見つかった。その近くには新たなフキノトウも出ていたが、来年のためにそっとしておこう。しばらく走っていると場所によってはたくさんのフキノトウが咲いている所もあった。路肩だからなのか誰も採った形跡がない。食べ頃は過ぎているのでそのまま通過。花が満開の時期ならいい写真になったかもしれない。ほんの一週間ほど遅かったようだ。

 年々進む自動車道の建設は田舎の風景を変えていく。人生の長さを考えれば、思い出として大切にできるのもせいぜい100年弱だろう。そう考えれば大切な風景も少しずつ変わって行かざるを得ないのだ。
 何気なく縁石の隙間を走り抜けようとした時にペダルが当たって転倒しそうになった。幸い転倒は免れたもののハンドルのグリップでしたたか膝を打ったため鈍い痛みを抱えたまま走ることになった。

 目的地に着くと小さめのフキノトウはすでに開いていて美味しそうに見えないので採るのを断念。行けば何かしら採れるものがあるのに今日は空振りになった。2週間くらい後になればまた別の山菜が収穫できるだろう。
 その足で知り合いのデザイナーさんに会いに行った。ちょうど休憩時間だったようでいつものように四方山話に話を咲かせた。空き時間を見て描いているというパステルのイラストを見せていただくと素晴らしい作品だった。今なら即SNSに投稿したい所だ。ところが現物のみというのがウリでもあるという。確かに一点ものの希少価値や魅力があることは否めない。一方で原画を手放した場合、二次利用を避けられないことになる。転売ばかりか複製を制作して販売したりスキャニングしてデータ販売も可能だろう。そう考えると原画を手放すリスクも大きいことになる。
 まだ販売の予定はないとのことで作品展ができるほど描いてあるらしい。最近はデジタル作品を完成形と考えがちだったが、原画の美しさは脳へダイレクトに伝わってくるような感覚を覚える。他に水彩や油彩も描かれるということで携帯電話に収められた写真を見せていただいたらそれも現物を見たいと思わせる作品だった。惜しいのは携帯の写真は画像が荒かったり画質が良くなかったりすることだろう。

 帰路はまた静かな田園風景の中を走る。直線道路をひたすら走っていると耳を掠める風の音と自転車のタイヤの音くらいしか聞こえない。まるで時間が止まっているかと錯覚しそうになる。久しぶりの長距離走行。明日は天候が崩れるらしい。


プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):30回
背筋運動:10回
腕立て伏せ
1回目:103回
2回目:113回

0 件のコメント:

コメントを投稿

漂泊

 2021年は変化が大きく波に揉まれるような日々だった。2020年が予想外の幸運に恵まれていたのかもしれない。その波に乗れないまま呑まれてしまったようだ。良いこととそうでないことが同時進行し、気持ちの切り替えに苦慮した。元々器用な方ではないからこう言う時には複数の人格の必要性を感...