2016年9月23日金曜日

収穫

 曇り。雨の予報だと思っていたので予報を確認すると夕方まで曇りの様子。
 そうなると気になるのが山の様子だ。写真を確認すると昨年の今頃はもう山栗を拾いに行っていたようだ。今年は天候の都合でなかなかタイミング良く出かけられずにいた。
 週末ともなれば、近所の山は栗拾いの人が出かけるだろう。ボクのようにノソノソ午後から出かけたのでは残り物かおこぼれを拾うしかなくなる。

 思い立ったが吉日。善は急げと自転車を出す。
 雨は降らない予報のはずなのに行く手の山の雲行きが怪しい。
 思いつきなのでとりあえずスーバーに寄っておにぎりとパンと飲み物を調達。店から出るとあろうことか雨がぱらつき始めた。


撮影:2010/09/24

 無理を通しても仕方ない。明日は晴れる予報だから出直した方が良いかもしれないと思い一旦は帰りかけたものの大降りになる雰囲気でもない…そこで意を決して行けるところまで行ってみようと思い直した。
 そんな思いを知ってか知らずか小雨は断続的に降り続く。しかし相変わらず大降りにならない。山の麓に着く頃には少し強くなっていたが、山間の道に走ると頭上に覆い被さった樹々のお陰で大して濡れない。
 その山道を上るのはこの季節だけになってしまった。正直言って自転車で上るにはきつい坂だ。きついことがわかっているので無理もしない。ゆっくり写真を撮ったりしながら上る。しとしとと降り続く雨。草木の葉に当たる雨音が細やかに続いている。時折、鳥の声が響き渡っている。
 伏流水の流れる川の側を通り、栃の実や山胡桃や山栗のイガが転がる道を行く。汗は滲み微かな雨粒が色褪せた紺色のシャツに滲みて行く。
 明日ぐらいカーブを曲がって明るく眺めの良い所に出る。麓を見下ろせば遠い町が雨に霞んでいた。

 昨年、キノコを見つけた場所までたどり着く。まだ様々な植物が青々としていて秋の風情を感じられる様子ではない。今年の夏は暑かった。少し時期が遅れているのだろうか…と思いつつ眺めていると見慣れたキノコの姿が見て取れた。足元を確認しつつ目的の所にたどり着くとあちこちに出ているのが目に入る。嬉々として採って袋に入れて行くと予想以上の量になった。

 それからまた栗拾いの為トボトボと道を上り始める。
…まだ午後3時過ぎだったが、雲が立ち込めて薄暗い。少し登ったところでまたキノコ。もう十分採ったと思い、どしたものかと思案しているところへ車で友人が到着。実は何年か前にこの山で知り合った友人に連絡していたのだ。用があるので遅くなるということだったが、ボクのペースが遅すぎて追いつかれてしまったのだ。
 そこからは車に乗せてもらって山栗拾いに向かった。山はもう暗くなりかけていた。いつもの道を入っていくと拾いきれないほどの山栗が散らばっている。コツコツ拾っては袋に入れていたが、暗くなりすぎて危険を感じ始めたので撤収することにした。クマに鉢合わせするにはちょっと怖すぎる雰囲気だったのだ。

 友人と別れて帰宅すると鍋いっぱいの山栗と大量のキノコとなっていた。キノコは塩水に浸けて毒抜きしつつ虫やゴミを取るのが習わし。もっとも本当に毒が抜けるのかどうかは定かではない。それまで食べられていたキノコが近年突然毒キノコ認定されているので手軽に採ることのできる野生キノコが少なくなっているのは寂しいことだ。

 毎年、春と秋は山の幸の季節なのでソワソワする。海が近ければもっと違った楽しみもあるのだろう。自然と関わる機会があることは幸せだと思う。
 これでまた明日から集中できるというものだ。



プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):30回
背筋運動:10回
腕立て伏せ
1回目:109回
2回目:112回

0 件のコメント:

コメントを投稿

漂泊

 2021年は変化が大きく波に揉まれるような日々だった。2020年が予想外の幸運に恵まれていたのかもしれない。その波に乗れないまま呑まれてしまったようだ。良いこととそうでないことが同時進行し、気持ちの切り替えに苦慮した。元々器用な方ではないからこう言う時には複数の人格の必要性を感...