2016年9月25日日曜日

実態

 晴れ。予想外に気温が上がった。

 ブームが去ったかと思っていた仮想現実ゲームはまだ熱が冷めていないらしい。良いこともあるが、マナーが良くないとテレビ番組が報じている。これまでになかった社会現象なので折り合いをつけるのが難しいのかもしれない。

 IT革命と言われた時代からしばらく時が流れた。その影響は必ずしも目に見えるものばかりではなかった。むしろ目に見えない仮想空間での浸透が顕著だったと言えるだろう。それが一気に現実社会に溢れ出したかのようだ。
 当初、情報を検索するだけの機能に大した意味があるとは思えなかった。ところが、検索はあらゆる分野に進出した。そして検索から得られた情報を利用することが始まった。地図のサービスは公共サービスだという固定観念すら覆された。様々に情報やツールは無償で提供されたため浸透スピードも早かったのだろう。今やそれが当たり前になり公共機関の業務とてそうしたサービスを無視するわけにはいかない。後追いで利用することになっているのではないかと思う。

撮影:2009/09/26

 公共サービスとは一体何だったろう。再定義する必要が生じるのではないだろうか。世界を席巻する企業に対して税金を納めているわけでもない。それなのに日々便利なサービスが提供され社会や生活に根を下ろしている。もちろん今はまだ無関係という人も少なくないだろう。けれど、人工知能の発達も取り沙汰される昨今である。あと数十年もすれば無視できないレベルになるだろう。
 つまり仮想空間のゲームもまた想像のつかない可能性を秘めているのだ。

 これまでの経済発展は物欲とともにあったのかもしれない。
 家電、自家用車、家…。
 しかし、形のないものに対する欲求も常にあったはずなのだ。
 所有したい欲求は仮想空間とて同じこと。便利なもの、楽しいもの、感動できること…そういうことを感じられるのはむしろ現実世界より身近かもしれない。
  笑うこと、泣くこと、頑張ること、逃げること、幸せ、愛…物欲はそういう欲求を実感するための間接的な器のようなものであって実態ではない。
 そう考えると仮想世界で満たされる実体のない事象の方がより欲求の実態に近いものなのかもしれない。

 欲しいものは何だ。
 その欲求の実態は何だ。



プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):30回
背筋運動:10回
腕立て伏せ
1回目:105回
2回目:110回

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