2016年3月25日金曜日

利己

 寒の戻りなのかぐっと冷え込んだ。明日の天気予報では雪のマークもあるようだ。

撮影:2009/03/24

 予定していた背景の制作を進めることにした。今回、必要としているカットは車内と室内。まずは前回制作していた車内の3Dデータが使えるはずだった。手描きのカットに合わせて3Dソフトで丁度良い角度を探す。何点かピックアップしたらサイズ指定して2Dデータとしてボクの場合はTIFFで書き出す。TIFFデータはイラレに配置する前にPSDデータに変換する。TIFFの方が汎用性は高いが、PSDデータ対応ソフトも多くなってきていることもあるしメインになるソフトがAdobe製品なので親和性やデータサイズが小さくなることを期待している。
 気がかりなのは、まだ室内用の3Dデータが出来ていないことだ。カットとしては背景がいらない程なので手描き対応でもいいかもしれない。車内のカットがある程度できたら再検討ということにしたいと思う。
 これまでの作画ではシートを手描きしていたが、ヘッドレストのカットを一箇所3Dにしたくなった。しかし、ヘッドレストを描くならシート全体がないと位置関係が維持しにくい。そこで3Dソフトでシートの制作に取りかかった。当初のイメージとはずいぶん違う感じになった上に結構時間がかかってしまったので肝心のヘッドレストに取りかかれなかった。ヘッドレストの位置を固定するだけならなんとか使えるかもしれない。
 夕方になって目の疲労のせいか動きたくないほどになってしまった。買い物に出かけた後、食事を済ませたら機能停止。





 作品を制作するにあたって、どこを重視するのかという点は作者の意図次第である。背景も手描きの方がいい場合もあるだろうし、ストーリーの制作に特化してフル3Dという制作方法もあるようだ。ボクは人物を描くのが好きなので人工物の作画は3Dに置き換えることで制作を効率化できるのではないかと考えているわけだ。言うまでもなく背景も手描きにすることで味わいが出たり微妙なニュアンスを出せたりするのだと思う。それも修行次第というところだろうか。
 ボクが作画にこだわるのはおそらく人生観が影響していると思う。美大に憧れた時期もあったが、経済的にも当時の実力的にも縁がないと思っていたし両親が賛成してくれるとは思えなかったから敢えて進路に選ばなかった。だから美大に行かなかったという想いと行けなかったという想いが同居してコンプレックスになっている気がする。その穴埋めというわけでもないが、絵画の通信教育やデッサン教室、油彩教室などで何とか描くことと繋がっていようとしてきた。王道を歩かなかったからこそ得られたものを作品に反映することで存在証明にしようとしているのだろう。言葉にしてみるとエゴなのかもしれないと思える。暗い路地裏から明るいメインストリートの様子をうかがっているような気分になることもある。
 それでいいのかもしれない。日の当たる通りばかりが道ではない。作品を必要としてくれる人に届いたらそれでいいのではないかとも思う。
 
 エゴ…捨てられるかな。


◇腕立て伏せ
 1回目:80回
 2回目:108回

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