特に予定も立てないままふらっと自宅を出た。そういえばしばらく南の方へ走っていない。昼過ぎているのでそんなに遠くには行けなくても片道10km程度なら夕方までには帰れるだろう。
北へ走っても南へ走っても川がある。桜の季節は北へ走ることが多く地元では咲いていた桜がいくつかの川を越えるとまだ蕾の状態になっていたりする。まるで時間を遡るようだ。今日は南へ走ったので徐々に緑が濃くなり季節を早送りしているようだった。
撮影:2011/05/10 |
目的はあるようでない。しばらく行っていなかったリユースショップや電器店をチェックして帰宅しようかと思っていた。集中の持続を緩める必要を感じている。
すっきりしない空模様。雨は降らないらしい。ゆっくり走るつもりでも走っているうちに力が入る。何度も走っている道だ。
久しぶりに訪ねた町は何も変わらないようでいて少しずつ何かが変化している。それが何なのか特定することに意義を見出せないし必要ないことだろう。ただ気づかないうちに変化の波に浸食されていくのだ。
空腹感をコンビニのおにぎりで満たし、元来た道を走っていたら橋の上から一匹の猫の姿が見えた。川沿いの細い歩道を歩いている。ちょっと距離があったが、声をかけると立ち止まって振り向いた。それからまた歩き始めた後ろ姿は孤独でもあり自由でもあった。自由であるはずの彼が舗装された道を選んで歩いているようでちょっと可笑しい。彼の行く道に階段があった。先回りするとちょうどベンチがあった。彼を追うことはせず、ベンチに腰掛けてからまた声をかけた。すると了解したとばかりに駆け上がってきた。その姿はひどく痩せていた。毛が抜けているように見えたのは生え変わりの季節だからだろうか…それにしてもその痩せた様子はどうだ。残念ながら食べ物の手持ちはなかった。食べ物をもらえると思って駆け寄ってきたせいか口から唾液が滴っている。さすがに一瞬たじろいだものの少し撫でたら威嚇することもなくふいと離れていった。気は優しい猫らしい。
生粋の野良であれはそこまで人馴れしているはずもない。そこまで痩せるほど食べるものがないということか。いや…むしろ食べ物を獲る術を知らないのではないだろうか。野良と野生は違うのだ。以前見かけた「食べ物を与えないでください」という看板が脳裏をよぎった。
その姿は…ふと我が身と重なった。
プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):50回
背筋運動:10回
腕立て伏せ
1回目:110回
2回目:111回
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