2017年7月5日水曜日

達観

 久しぶりの晴れ間。雨上がりに気温が上昇したので湿度も高くなった。ふと蝉の初鳴きを聴いたような気がした。どうやら気のせいではなかったようだ。
 まずはエアコンを除湿運転しつつ描きかけている漫画の制作に取り掛かる。しばらく描き進めていると雲が出てきたようなのでいくらか涼しいだろうと判断して買い物ついでに外出することにした。

撮影:2011/07/06


 雨が続いていたこともあり2日ほど引きこもっていたことになるだろう。外の風は思ったより気持ちよかった。いつものように自転車を走らせてホームセンターやスーパーを見て回る。産直の店のさくらんぼは佐藤錦から紅てまりや紅秀峰へと旬が移っているようだ。ナポレオンや南陽なども見かける。生で食べるものが向いている品種の他にジャムや果実酒などの加工用に向いている品種もある。それぞれについて熟知すれば上手に使い分けられるだろう。

 リユースショップに立ち寄るとペンタブを見つけた。一応ビニールでパッケージされているものの箱も説明書もない様子。Macで使えるものかどうかもわからないので機種を覚えておいて後で調べることにした。安いとはいえ動く保証もない。他にはGPS機能付きのコンパクトデジカメも目に止まった。現在使っているコンパクトデジカメは既に寿命のようだ。時計が狂うので内蔵電池の消耗かと思ったら電池ではなくコンデンサーが劣化しているらしい。これは修理するにも難易度が高い。リユースショップに並んでいたコンパクトデジカメは値段も手頃ながらカメラ店ではないので状態がどうなのかということがよくわからなくて心配である。

 書店に立ち寄って帰ろうと思ったら知り合いにあった。以前、同じ職場に勤めていた人で年齢も同じだ。夜勤明けということで疲れている様子。電子タバコをふかしながら書店の前で休んでいた。時折ばったり会うのは何か意味があるのではないかとさえ思う。彼には夢があって何年もかけて資格の勉強をしていた。そして夢の職場に転職したのに言わばブラックな職場だったためその道を諦めてしまったという経緯を聞いていた。同じ頃、漫画を描き始めていたから別の道を並走しているような感覚があったのだ。
 特に後悔している風でもなく寂しそうな様子でもなく「あとは年金をもらえるようになるまで働くだけだ。」と言っていた。結果がどうあれ夢に描いたものに向かって努力していたからもう悔いはないのかもしれない。達観してしまったのだろうか。現代日本人の生き方として彼は正しいのだろうと思う。複雑な思いが交錯するのは、きっとこれからまた風を掴まえようともがいているせいだろう。問題があるとすれば、人生は常に計画通りには運ばないということだろう。むろんそれは他人事ではない。

 若くして芽が出る人もいる。その時に世間からもてはやされるとしても人生は長い。名誉が足枷になったり荷物になったりすることもある。小中高…そして専門学校や大学を経て就職するのが当たり前のような社会は一人一人の人生になど興味はないだろう。しかし、自分の人生を考えた時、夢や目標があるのとないのとでは張り合いが違うのではないかと思う。それはもしかすると体調や健康にも影響するかもしれない。

 たぶん…長旅をするなら身軽な方がいいのだ。そして達観するのはまだまだ先でいい。


プランク:60カウント
腹筋運動(Vシット):60回
背筋運動:20回
腕立て伏せ
1回目:122回
2回目:135回

0 件のコメント:

コメントを投稿

漂泊

 2021年は変化が大きく波に揉まれるような日々だった。2020年が予想外の幸運に恵まれていたのかもしれない。その波に乗れないまま呑まれてしまったようだ。良いこととそうでないことが同時進行し、気持ちの切り替えに苦慮した。元々器用な方ではないからこう言う時には複数の人格の必要性を感...